2011年3月17日木曜日

比喩

「あれが御嶽山です」
まるで中央アルプスを従えた山の王だ。

「冬のアルプスです」
それは、まるで巨大な壁であった。

砂山次郎。
獣のように色の黒い大男が何を勘違いしたのか白衣をまとって立っている。

冗談かと思えるほどの多量のコーヒー粉末を溶かし、そこに今度はたっぷりの砂糖を放り込む。
まるで毒のような砂山ブレンドが出来上がりだ。

いつでも大きな腹をぽんぽん叩きながら満面の笑みで患者たちを魅了し、まるで大狸妖怪のような
偉い先生だ。

-神様のカルテ
  夏川草介

1 件のコメント:

  1. こんなの読んでるんですか!?

    すごいねーえらいねー。

    「獣のように色の黒い大男」
    「冗談かと思えるほどの多量のコーヒー粉末」
    「毒のような砂山ブレンド」
    とか、いいですね~。

    面白そうな本です。読んでみたい。

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