2010年10月2日土曜日

好きな本・感動(かんどう)した本

今週の宿題は、能力試験のプリントと、自分の好きな本の紹介(しょうかい)です。

・本の名前、作者名
・あらすじ
・感想(どこが好きか)

を200字程度で書いてください。
好きな本がたくさんある人は、10作(さく)でも20作でも、たくさん紹介してください。
コメントも1つ以上書くこと。

例文(れいぶん)として、今週授業で取り上げた詩のことを書いてみます・・・・。

 「永訣の朝」は、宮沢賢治が妹のとし子さんが亡(な)くなる前に書いた詩です。
 その朝、暗い空からはみぞれが降っています。高い熱を出して床(とこ)についているとし子は、みぞれをとってきてほしいと、作者に頼みます。お椀(わん)を持って外に飛び出したあと、作者はとし子の心に気がつきます。兄を明るくするために、とし子はこんなお願いをしたのだと。作者は石の上に立ち、松の木の枝(えだ)に積(つ)もっているなみぞれを、お茶碗にすくいます。暗い、おそろしいような空から落ちてきた、真っ白な雪。作者は、この雪が天上のアイスクリームになって、亡くなってゆく妹と皆に幸せをもたらすように祈るのでした。
 この詩で一番好きなところは、「銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの/そらからおちた雪のさいごのひとわんの・・・」のところです。ここで、とし子と自分のことだけを見ていた視線(しせん)が、一気(いっき)に宇宙(うちゅう)にまで広がります。そして最後で、自分たちのことだけではなくみんなの幸を祈るという、その意識(いしき)の広がりに、感動させられます。





「蒼鉛(そうえん)」や「みかげ石」なども、石が好きな作者ならではの言葉です。
← これが蒼鉛の結晶。ずいぶんきれいなものですねー。

ひとりで静かに何回か読んでみてください。わかりにくいところがだんだん読み取れていくと思います。
難しい言葉もありますが(題名など)「みぞれ」・「けなげな」・「あえぎ(名詞)」→ あえぐ(動詞)・「雫(しずく)」・「もたらす」などは覚えてほしいです。

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